2020年くらいからネットで聞ける音声メディアが盛り上がっており、2021年は「音声配信元年」なんて言われています。
スマホ1台で簡単に収録から配信までできるアプリも出ています。
中でも人気なのが「stand.fm」です。
アプリは使いやすいし、見た目もオシャレだし、確かに人気なのもうなずけます。
でも「マルチ配信ができない」というデメリットがあります。
stand.fmは、アプリの機能も日々改善されているし、アップデートのスピードもトラブルへの対応も感心するほど早いです。
でも、stand.fmはマルチ配信を採用しないのではないかと思っています。
もちろん、これはぼくの個人的な予想ですし、外れる可能性もあります。
でも、たぶんまだしばらくは今の路線で行くのではという気がしています。
その理由について書いていきます。
マルチ配信とは、簡単に説明すると「複数の音声配信プラットフォームに配信すること」です。
この場合はRSSで Podcastへ同時配信することを指しています。
マルチ配信の詳しい説明や方法については、以下の記事を参照してください。
現在、日本語で音声配信できるサービスはたくさんあります。
利用するサービスを選ぶ基準として、
- ユーザー数(多い方が自分の配信も聞かれやすくなる)
- アプリの使いさすさ
- 相性
などが挙げられます。
展開していく上で重要になってくるポイントのひとつとして「マルチ配信ができるか」もあります。
現在マルチ配信ができるサービスはいくつかありますが、人気の高いstand.fmは今現在マルチ配信に対応していません。
といったことについて書いています。
マルチ配信とは?
マルチ配信ってなんのこと?
マルチ配信とは「複数のプラットフォームで同時に配信すること」です。
「マルチ配信」という明確な定義があるわけではなく、なんとなく誰かが言い出してそのままみんながそう呼んでいる、くらいのフワッとした名称であることを最初にお断りしておきます。
もともとは動画配信の用語?
ぼくが知る限り最初に「マルチ配信」という名称ができたのは動画配信をしている人たちだったと思います。
YouTubeやニコニコ動画など、複数のプラットフォームに同時にライブ配信をしたいという要望があり、
機材などを駆使してそれを実現した時に出てきた用語かと。
音声配信においても「複数のアプリで同時に配信すること」をマルチ配信と呼ぶようになったわけですね。
RSSについて
マルチ配信は動画と同じと書きました。
でも、音声と動画では大きく違う点がひとつあります。
それが「RSS配信」です。
RSS(アールエスエス)は、RDF Site Summary または Really Simple Syndicationの略です。
すごくざっくりというと、「Podcastに一斉送信するための技術」みたいなことです。(かなり乱暴な説明ですがw)
マルチ配信できる音声プラットフォームは?
- Radiotalk
- Anchor
- HIMALAYA
ぼくの知る限り、主要は音声配信のサービスで2020年末現在にマルチ配信に対応しているのは上記3サービスです。
これらのアプリで配信された音声コンテンツは、各Podcastでも聴くことが可能になります。
stand.fmは?
人気のあるstand.fm ですが、現在RSS配信には対応していません。
スタンドFMはマルチ配信ができません。
なぜマルチ配信(RSS配信)しないのか?
もし今stand.fm がマルチ配信まで始めたら、国内音声サービスで無敵のポジションを取れると個人的には思うんですが、
やらない理由はなんとなく推測できます。
それはコストや手間の問題ではないとぼくは思います。
SNS要素が薄まってしまうから。
stand.fmは「音声のSNS」を目指しているからだと思います。
マルチ配信のメリットは、第一になんといっても広範囲に届けられることです。
Podcastに同時配信することで、多くのユーザーに届けることが可能になります。
マルチ配信すれば再生数は増えるのか?
ただ、アクセス可能になることと実際に聞いてもらうことは別問題です。
例え多くのプラットフォームに配信できたとしても、ユーザーに聞いてもらえなければ意味はありません。
ただ、継続して配信していくつもりであれば、そしてクオリティを上げていきたいと思っているのであれば、
Podcastへのマルチ配信は絶対にやっておいたほうがいいと思います。
ちなみに管理人いわみがやっている「メタ音声配信ラジオ」はRadiotalkからRSSでマルチ配信をしています。
全体の再生数は増えたのかというと、それぞれで少しづつ増えている、というのが偽らざるところですね。
劇的に増えるなんてことはないけど、
ちなみに比率としては
- stand.fmが10
- Radiotalkが8〜9
- podcastは1〜2
といったところです。
数値は再生数ではなく割合です。念のため笑
Podcastの再生は今のところSpotifyが大半で、GoogleやAppleのPodcastはほとんど再生されていません。
今後はstnd.fmもマルチ配信対応になる?
ぼくの個人的な推測ですが、しばらくやらないと思います。
理由としては、マルチ配信に対応してPodcastなどで聴けるようになると「SNS要素」が薄れてしまうからだと思っています。
stand.fmで重要な「SNS要素」
- フォロー機能
- コメント機能
- リアクション(いいね!ボタン)
- レター機能
- ライブ配信
これらはstand.fmの特徴ですが、共通していえることは「他のアカウントとのつながり」です。
マルチ配信を可能にすれば再生数は増えるけど、今ある親密な空間が薄まってしまう可能性が高いです。
だからstand.fmはマルチ配信に対応しない(させない)のかな、と思います。(個人的な見解です)
stand.fm以外のプラットフォームにも複数配信する方法
「stand.fmは配信したい!他のプラットフォームでも同時配信もしたい!」
という場合はどうすればいいのでしょうか?
答えは「外部ファイルのアップロード機能を使う」です。
つまり、ラジオ音源を別のファイルに録音しておいて、それぞれ手動で配信していく、という方法です。
この方法ならAnchor.fmというサービスを使ってPodcastへのマルチ配信が可能になります。
stand.fmで配信するメリット
手動でアップロードしてまで、stand.fmで配信するメリットは「他より人が多いから」です。
今のところ(2020年11月)stand.fmは他の独立配信系のサービスの中でもユーザーが多い方だと思います。
(各アプリのアクティブユーザー数などは未公表なので、あくまで使ってみての感覚値ではあります)
属性にもよりますが、現在だと音声配信を始めたばかりでも比較的リスナーが付きやすいプラットフォームだと思います。
SNS的な機能が豊富なので、他の配信者さんとコミュニケーションしたりも継続するモチベーションになる人も多いはずです。
音声配信はPodcastにたどりつく?
現在の音声配信を取り巻く状況は、
「いずれPodcastが(今よりずっと)広く浸透するまでの過渡期なのでは?」と思っていたりもします。
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